科学

流星群

砂ぼこりの舞う未舗装の道を車で勢いよく走ると、フロントガラスに砂粒がパチパチ当たりますよね。あれとそっくりです。

  • 約3分
  • 図 2点
  • 2026-10-13 検証

定義

流星群とは、地球が彗星や小惑星の残していった塵の帯の中を通り抜けるときに、たくさんの宇宙のかけらが一度に大気圏へ飛び込み、光を放つ現象です。夜空のある一点を中心に、数えきれないほどの流れ星が雨のように降り注ぐ、壮大な光景を見せてくれます。

彗星が残した宇宙のごみの道

高速道路を走っていると、前の車が巻き上げた砂ぼこりや、落ち葉が積もった場所をそのまま通り抜けることがありますよね。宇宙でもよく似たことが起きています。太陽のまわりを細長い楕円軌道で回る彗星は、氷と岩石の塵が固まった巨大な雪玉のようなものです。この彗星が太陽に近づくと、熱で氷が一気に気体になって抜け出し、そのとき軌道上に砂粒サイズのかけらを帯のように残していきます。

彗星が通り過ぎてからずいぶん時間がたっても、このかけらの帯は宇宙空間に残ったまま軌道上を漂い続けます。地球は1年かけて太陽のまわりを1周しているので、毎年決まった時期にこの塵の雲へ正面から突っ込むことになります。地球は時速およそ10万キロメートルという猛スピードで、宇宙の塵の野原に飛び込んでいくわけです。

このとき、たくさんの宇宙の塵が地球の大気とぶつかります。これこそが、毎年決まった季節に私たちが目にする流星群の本当の正体です。

小さな砂粒がどうして明るく光るのでしょう?

夜空を切り裂く華やかな光を見ると、巨大な隕石が落ちてきているように感じますよね。でも、流星群をつくる粒のほとんどは、砂粒か小さな豆粒ほどの大きさしかありません。そんなに小さな塵が夜空ではっきり見えるほど明るく光れる秘密は、そのとてつもない速さにあります。

宇宙の塵が秒速数十キロメートルで地球の大気圏に飛び込むと、上空の空気の分子が塵の表面をものすごい勢いでたたきます。塵は一瞬で数千度に熱せられて蒸発し、はがれ落ちた原子とまわりの空気がエネルギーを受けて光を放ちます。大きなかたまりの場合は、前方の空気が押しつぶされて生じる衝撃波も熱を加えます。

つまり、巨大な星が空から落ちてくるのではなく、目に見えないほど小さな宇宙の粒が、大気との激しい衝突によって最後の瞬間にまばゆい炎を燃やして消えていく、という過程なのです。

もう少し正確に言うと:なぜ一点から降り注ぐように見えるの?

もう少し正確に言うと、流星群の流れ星は、空のある一点から爆弾のように四方八方へ飛び散っているわけではありません。地球に降ってくる宇宙の塵は、実際にはほぼ平行な向きで入ってきています。

それなのに、なぜ私たちの目には、夜空の一点から星が放射状に広がっていくように見えるのでしょうか。それは、まっすぐ延びた線路を見たとき、平行な2本のレールが遠くの一点で交わるように見えるのと同じ、遠近法による錯覚のためです。

空で流れ星が出発しているように見える基準点を「放射点」と呼びます。ペルセウス座流星群やふたご座流星群といった名前は、放射点の背後に見える星座の名前をとっただけで、実際にその星座とは何の関係もありません。

よくある誤解

誤解

流星群は、宇宙の巨大な星が寿命を迎えて地球に落ちてくる現象だ。

事実

本物の星(恒星)が落ちてくるのではありません。彗星(まれに小惑星)が残した砂粒や豆粒ほどの小さな宇宙の塵が、地球の大気圏で燃える現象です。

日常で出会う場面

  1. 毎年8月12日ごろ、夏の夜空を彩る代表的なペルセウス座流星群があります。

  2. 毎年12月中旬の寒い冬の夜に華やかに観測されるふたご座流星群が有名です。彗星ではなく、小惑星ファエトンが残したかけらによって生じる珍しいケースです。

つまり ひとことで

流星群とは、地球が彗星(まれに小惑星)の残した塵の軌道を通り過ぎるときに、小さな砂粒が大気とぶつかってまばゆい光を放ちながら降る現象です。

作成 2025-12-27 更新 2026-10-13 検証 2026-10-13