電磁波

電気の波と磁気の波が互いを押し出し合いながら、何もない空間を渡っていく光の波です。

定義 電磁波は、電気の力(電場)と磁石の力(磁場)が交互に生まれ変わりながら空間を伝わっていくエネルギーの波です。目に見える太陽の光だけでなく、スマホの電波や電子レンジのマイクロ波、病院のレントゲン(X線)まで、すべて電磁波の仲間です。

互いを生み出し進むバトンタッチ

池に小石を投げ入れると波紋が広がるように、電気が揺れる場所の周りにも目に見えない波が生まれます。このとき、とても不思議な現象が起こります。変化する電気の力は磁石の力を生み出し、その磁石の力は再び電気の力を生み出すのです。

まるで二人が手をつなぎ、お互いを交互に押し出しながら前へ進むようなものです。電気と磁気が絶えず互いを新しく作り出すため、電磁波は水や空気のような媒体が存在しない真空の宇宙空間でも迷わず進むことができます。

太陽の光や暖かな熱が、真空である遥かな宇宙を越えて地球まで届く秘密がまさにここにあります。自分で道を切り拓きながら進む波だからです。

垂直電場と水平磁場が90度で結合し伝播する電磁波構造 電場(垂直振動) 磁場(水平振動) 光速で進行 進行方向 媒質不要で真空を伝播

ラジオの電波と病院のレントゲンが同じ仲間?

私たちの目に見える太陽の光は「可視光線」と呼ばれます。しかし、可視光線は電磁波という巨大なファミリーのごく一部にすぎません。電磁波は波の幅(波長)の違いによって、全く異なる姿で暮らしの至る所で活躍しています。

波の揺れがゆったりとして長い方には、ラジオ放送の電波やWi-Fi、電子レンジのマイクロ波があります。これらは障害物をうまく回り込んで遠くまで広がる性質があり、情報を伝えたり食べ物を温めたりするのに最適です。

反対に、波が非常に細かく激しく揺れる方には、紫外線やX線(レントゲン)、ガンマ線があります。波が細かく密集するほどエネルギーは桁違いに強くなります。そのため、病院で骨の写真を撮るときに体を通り抜けるX線のように、硬い物質も難なく通り抜けることができるのです。

電磁波スペクトルと波長・エネルギー比較図 電波 マイクロ波 可視光線 X線 長波長 短波長・高エネルギー

もう少し正確に言うと:すべての電磁波の速さは同じ

私たちが耳にする音は、空気が細かく振動することで伝わる波です。そのため、空気のない宇宙ではいくら大声を上げても何も聞こえません。一方、電磁波は自ら電場と磁場を作り出して進むため、音のように伝える物質を必要としません。

もう少し正確に言うと、波長の長さやエネルギーの強さが違っても、真空中を進むあらゆる電磁波の速さは秒速約30万キロメートルで完全に同じです。これこそが私たちが「光の速さ(光速)」と呼んでいるものです。

波長が長ければ振動数が少なくなり、波長が短ければ振動数が多くなるだけで、両方を掛け合わせた波の進むスピードは常に変わりません。宇宙で最も速いこの絶対的なスピードでエネルギーを運ぶことこそが、電磁波の本当の姿なのです。

🤔 よくある誤解

✕ 誤解

電磁波とは、電化製品から出る有害な電波のことだけを指す。

✓ 事実

私たちが毎日目にする太陽の光や虹、ヒーターの暖かな熱(赤外線)もすべて電磁波です。エネルギーが極端に強い一部の放射線を除けば、電磁波は地球上の生命が生きていくために欠かせない自然現象です。

🧺 日常で出会う場面

1 スマホで友達と通話したり、Wi-Fiでインターネットを楽しんだりするときに電波をやりとりしています。
2 病院で骨に異常がないか確認するために、体へX線(レントゲン)を照射して透視します。
3 朝に世界を明るく照らし、植物の光合成を助けてくれる太陽の光も電磁波です。
💡 つまり ひとことで

電磁波は電気と磁気が互いを生み出しながら真空中を駆け抜けるエネルギーの波であり、光や電波、レントゲン(X線)はすべて波長の長さが違うだけの同じ仲間です。