科学

電磁波

電気という波と磁気という波がお互いを押し合いながら、何もない空間を渡っていく光の波です。

  • 約3分
  • 図 2点
  • 2026-10-12 検証

定義

電磁波は、電気の力(電場)と磁石の力(磁場)が直角に組み合わさって一緒に振動しながら、空間へと広がっていくエネルギーの波です。目に見える太陽光だけでなく、スマートフォンの電波、電子レンジのマイクロ波、病院のレントゲン(X線)まで、すべて電磁波の仲間です。

二人で息を合わせる二人三脚

湖に石を投げ入れると波紋が四方へ広がるように、電気が揺れる場所の周りにも目に見えない波が生まれます。このとき、とても不思議なことが起こります。変化する電気の力は磁石の力を生み出し、そうして生まれた磁石の力は再び電気の力を生み出すのです。

まるで二人が手を取り合い、歩調を合わせて前へ進んでいく二人三脚のようです。電気と磁気がお互いを絶え間なく生み出し続けるため、電磁波は水や空気のような媒体(波を伝える物質)がない真空の宇宙空間も軽々と通り抜けることができます。

太陽から放たれた光や暖かな熱が、真空状態の遠い宇宙を渡って地球まで届く秘密がまさにここにあります。自分で道を切り拓きながら進む波だからです。

ラジオの電波と病院のレントゲンが同じ仲間?

私たちが目で見ることができる太陽の光は「可視光線」と呼ばれます。しかし、可視光線は電磁波という巨大なファミリーのごく一部にすぎません。電磁波は、波のうねりの幅(波長)によってまったく異なる姿を見せ、私たちの生活のあちこちで活躍しています。

波のうねりがゆったりと長い方には、ラジオの放送電波やマイクロ波(Wi-Fi、スマートフォン、電子レンジ)があります。波長が長いラジオ電波は障害物を回り込んで遠くまで届き、Wi-Fiは壁などの障害物をある程度通り抜けて情報を伝えることに使われます。電子レンジのマイクロ波は、食べ物の中の水分子に吸収されて温めることに使われています。

反対に、波のうねりが非常に細かく激しく揺れる方には、紫外線、X線(レントゲン)、ガンマ線があります。波が細かく詰まっているほど、エネルギーは強くなります。X線はエネルギーがとても高いため、人間の体を通り抜けることができます。柔らかい筋肉などは通り抜けますが、硬い骨には遮られるため、病院で骨の写真を撮ることができるのです。

少し詳しく知ると:すべての電磁波の速さは同じ

私たちが耳にする音は、空気が細かく振動することで伝わる波です。そのため、空気のない宇宙では、いくら大声を張り上げても何も聞こえません。一方、電磁波は自ら電場と磁場を作り出して広がっていくため、波を届けてくれる物質がまったく必要ないのです。

少し詳しく言うと、波長の長さやエネルギーの強さが違っても、真空中を進むすべての電磁波の速さは、毎秒約30万キロメートルで完全に同じです。これこそが、私たちが言う「光の速さ(光速)」です。

波長が長ければ振動数が少なくなり、波長が短ければ振動数が多くなるだけで、その二つを掛け合わせた波の進む速さは常に変わりません。宇宙で最も速いこの絶対的なスピードでエネルギーを運ぶことこそ、電磁波の真の姿なのです。

よくある誤解

誤解

電磁波は、家電製品などから出る有害な電波だけを指す。

事実

電磁波には、家電製品の電波だけでなく、私たちが毎日目にする太陽光や虹、ストーブの暖かなぬくもり(赤外線)のように、自然界にごく当たり前に存在するものも含まれます。電磁波が体に与える影響は、その種類(波長)や強さによって大きく異なります。

日常で出会う場面

  1. スマートフォンで友達と通話したり、Wi-Fi(無線LAN)を利用したりするときに電波をやり取りしています。

  2. 病院で骨に異常がないか確認するために、X線(レントゲン)を体に透過させます。

  3. 朝の街を明るく照らし、植物が光合成を行うのを助ける太陽光も電磁波です。

つまり ひとことで

電磁波は、電気と磁気がお互いを生み出しながら真空を駆け抜けるエネルギーの波であり、光も電波もX線も、すべて波長が異なるだけの同じ仲間です。

作成 2026-07-13 更新 2026-10-12 検証 2026-10-12