サバナ気候
シャワーを出しっぱなしにしたように雨が降り続く季節と、水が一滴も出ないカラカラの季節が毎年交互にやってくる、広大な草原の天気です。
定義 サバナ気候は、一年中気温が高く、雨がたくさん降る「雨季」と雨がほとんど降らない「乾季」がはっきりと分かれる熱帯気候のひとつです。果てしなく広がる背の高い草原の中に、まばらに木が生えている風景が代表的です。
土砂降りの季節とカラカラに乾く季節
映画『ライオン・キング』の舞台になった大草原を思い浮かべてみてください。サバナでは、1年が大きく2つの季節に分かれます。空に穴が空いたかのように毎日激しい雨が降る「雨季」と、雨が一滴も降らずに地面がひび割れる「乾季」です。
雨季になると、カラカラだった大地が一瞬にして青々とした大草原へと姿を変えます。人の背丈を超えるほどの草が生い茂り、草を食べるシマウマやヌーの群れが集まってきます。しかし、乾季に入ると水たまりは干上がり、草も茶色く枯れていきます。動物たちは生き延びるために、水が残っている場所を求めて何百キロも大移動するのです。
こうした極端な2つの季節の繰り返しは、動物だけでなく植物の姿も変えました。バオバブのように太い幹の中に大量の水を蓄えたり、アカシアのように葉を小さくして水分の蒸発を防いだりする植物だけが、この厳しい乾季を生き抜くことができます。
なぜ雨が降る時期と降らない時期があるの?
サバナ気候の秘密は、地球を取り巻く空気の動きに隠されています。赤道付近には、強い太陽の熱で暖められた空気が上昇し、巨大な雨雲を生み出す「熱帯収束帯(赤道付近で空気が集まり上昇する帯状の領域)」という雨雲のベルトがあります。逆に、赤道から少し離れた場所には、乾燥した空気が下降する高気圧帯が広がっています。
地球は傾いたまま太陽の周りを回っているため、この雨雲のベルトが季節によって南北に移動します。雨雲のベルトがサバナ地域の上空にやってくると大雨が降る雨季になり、雨雲が別の場所へ移動して乾燥した空気が居座ると雨がピタッと止む乾季が訪れるのです。
つまりサバナは、一年中雨が降る熱帯雨林と、一年中雨が降らない砂漠のちょうど中間に位置しているため、両方の天気を交代で経験しているわけです。
もう少し詳しく知ると
ドイツの気候学者ケッペンが考案した気候区分では、サバナ気候を記号で「Aw」と表します。「A」は最寒月の平均気温が18℃以上の熱帯気候を指し、「w」は冬(winter)が乾燥していることを意味するドイツ語の頭文字です。
サバナというと木がまったくない荒野をイメージしがちですが、実際には長い乾季に耐えられる丈の低い木やまばらな樹木が点在する疎林草原の形をとります。雨季の間に生い茂った草が乾季に乾燥すると自然の野火がよく発生しますが、この火災がうっそうとした森林になるのを防ぎ、草原を保つ重要な役割を果たしています。
サバナ気候はアフリカだけでなく、ブラジルのセラード、オーストラリア北部、インドの一部など、世界各地に広く分布しています。この地域の人々は、雨季に合わせて農業を行い、乾季には家畜を連れて移動する独特の生活様式を育んできました。
🤔 よくある誤解
サバナは雨がほとんど降らない砂漠のような場所である。
サバナの年間降水量は1,000mm前後あり、実はかなり雨が降ります。砂漠と違うのは、一年を通して均等に降るのではなく、雨季に集中して降る点です。
🧺 日常で出会う場面
サバナ気候は、熱帯収束帯の移動によって明確な雨季と乾季が繰り返される熱帯草原気候です。