年次手当(韓国の有給未消化手当)
使い切れずに残った有給休暇のチケットを、年末に現金で払い戻してもらう精算金のようなものです。
定義 労働者が1年間で使い切れずに残した有給休暇を現金で買い戻してもらう補償金です。法律で保障された休む権利を使わずに働いた対価として、会社が残った日数分の日当に換算して支給します。
休まずに働いた対価を現金で受け取ります
スーパーでもらった割引クーポンは有効期限が切れると消えてしまいますが、職場で付与される有給休暇は性質がまったく異なります。有給休暇とは「働かずに休んでも1日分の給料が保障される法的な権利」です。休暇を使えば休みながら給料をもらい、休暇を使わずに出勤すれば本来休めたはずの日に働いたことになります。
そのため、1年間の有効期間内に使い切れず残った年次有給休暇は、そのまま消滅するのではなく現金に換算されます。休めたはずの権利を返上して職場に出て働いたため、その日数分の賃金を現金で補償する制度なのです。韓国の法律ではこれを正式に「年次有給休暇未使用手当」と呼びます。
一般的に、常時労働者が5人以上の職場で1年間に80%以上出勤すると、最低15日の有給休暇が付与されます。この休暇を1年間使ったうえで、残った日数を精算して支給されるお金がまさに「年次手当(ヨンチャスダン)」です。
年次手当はどうやって計算するのでしょうか?
年次手当を計算する際は、自分の1日分の労働価値を意味する「通常賃金(基本給や固定手当をベースにした時給換算額)」を基準にします。手当の計算は、シンプルに自分の1日の日当に残った有給休暇の日数を掛け算する仕組みです。
例えば、1日8時間勤務の社員の時間あたり通常賃金が1万ウォン(約1,100円)なら、1日分の日当は8万ウォン(1万ウォン×8時間)になります。1年間働いて残った有給が5日分ある場合、日当8万ウォンに5日を掛けて合計40万ウォン(約4万4,000円)が年次手当として支給されます。
厳密には会社の規定により、通常賃金の代わりに直近3カ月間の実際の給料を基準とした平均賃金を適用して計算する場合もあります。ただし多くの職場では、計算が明確で予測しやすい通常賃金を基準に日当を算定して支給しています。
残った有給が必ず現金になるわけではありません
残った有給休暇があるからといって、すべての会社で無条件に現金で精算してもらえるわけではありません。韓国の勤労基準法には、お金を支払う代わりに労働者がしっかり休むことを促す「年次有給休暇使用促進制度」が設けられているためです。
会社が法律で定められた時期に合わせて書面で「残りの休暇をいつ使うか計画書を提出してください」と促したにもかかわらず、社員が休暇を使わなかった場合は状況が変わります。会社が指定した日付にも休まず出勤した場合、会社側は法的に年次手当を支払う義務がなくなり、残った有給もそのまま消滅します。
また、常時労働者が5人未満の小規模な事業場は、法律上、年次有給休暇を付与する義務がありません。そのため、雇用契約書や就業規則に特別な定めがない限り、5人未満の職場では法的な年次手当が発生しないという点も覚えておく必要があります。
🤔 よくある誤解
会社が口頭で有給を使うよう促すだけで、年次手当を支払わなくてもよくなる。
単なる口頭の推奨では不十分です。法律で定められた時期と厳格な書面手続き(紙の書類や電子決裁など)を経て正式に促進した場合にのみ、会社の手当支払い義務が免除されます。
🧺 日常で出会う場面
1年間で使い切れなかった有給休暇を1日分の日当として計算し、現金で精算してもらう制度です。