経済

売上原価

たい焼きを1,000ウォン(約100円)で売るために、生地とあんこ、ガス代として直接かかった「たい焼きそのものの値段」です。

  • 約3分
  • 図 2点
  • 2026-10-14 検証

定義

売れた商品やサービスを作ったり仕入れたりするのにかかった、土台となる費用のことです。原材料費、工場で働く人の人件費、工場を動かすための間接費など、製品を生み出すのに使ったお金のうち、実際に売れた分だけを集めたものです。

たい焼き屋さんで見る原価のひみつ

道端で1,000ウォン(約100円)のたい焼きを売る屋台を想像してみてください。たい焼きを1匹焼き上げるには、小麦粉の生地、甘いあんこ、焼くためのガス代が必要です。こうして、たい焼き1匹を作るのに直接かかった費用が400ウォンだとしたら、この400ウォンがまさに原価です。

ここで、とても大切なルールがひとつあります。今日、たい焼き100匹分の材料を買ってきたとしても、昼間に60匹しか売れないまま店じまいをしたなら、原価として計算するのは60匹分の材料費だけです。実際に売れた製品の分だけを、その日の売上と対応させて費用として落とすのです。

では、まだ売れずに残った40匹分のあんこと生地はどうなるのでしょうか。これらは消えてなくなった費用ではありません。明日また売ることができる大切な倉庫の中の棚卸資産として、帳簿にそのまま残ります。

販管費と混同しないで

お店を切り盛りしていると、製品を作る材料費のほかにも、お金の使い道はたくさんあります。お客さんを呼ぶためのチラシの印刷代、デリバリーアプリの登録手数料、毎月の店の家賃、レジ係の給料などが代表的です。これらのお金も、製品を作る原価にまとめて含まれるのでしょうか。

答えは「いいえ」です。こうした支出は、製品を直接作り上げる費用ではなく、商品を広く知らせたり会社を回したりするためのお金なので、販売費及び一般管理費(販管費)という別のラベルを付けます。製品そのものにかかったお金と、会社を維持するためのお金を、きっちり分けるわけです。

商品を1,000ウォンで売って、原価の400ウォンを引くと600ウォンが残ります。これを売上総利益(粗利)と呼びます。ここからさらに、店の家賃などの販管費300ウォンを引いて、はじめてお店が本業で残した営業利益300ウォンが計算できます。利息や税金は、まだ引く前の段階です。

もう少し正確に言うと

もう少し正確に言うと、企業の会計帳簿では「期首棚卸高+当期仕入高(製造業なら当期製品製造原価)-期末棚卸高」という精密な引き算の式で計算します。難しそうに見えますが、倉庫の扉を開けて中をのぞいてみれば、仕組みはとても単純です。

月初に倉庫に積まれていた在庫に、その月に工場で新しく作って補充した品物をすべて足します。そのうえで月末に倉庫を確認し、まだ売れずに残っている在庫をぽんと引けば、その月に実際に売れた品物の原価がぴたりと計算できる仕組みです。

もし工場で作った品物が倉庫にそのまま積まれているなら、原価にはならず資産として残ります。工場の設備費のように、生産量と関係なくかかる固定の製造費は、作った物の数で割り振られます。そのため、企業があまり売れていないのに工場だけをどんどん動かして在庫を積み上げると、1個あたりの原価が下がり、費用の一部が在庫に回って、利益が大きく見える錯覚が生じることもあります。

よくある誤解

誤解

今月、物を作るために買ってきた原材料費の全額が、今月の売上原価になる。

事実

売れずに倉庫に残っている材料は費用ではなく「棚卸資産」です。実際に売れた品物にあたる材料費だけが売上原価になります。

日常で出会う場面

  1. カフェでアメリカーノを1杯売るときに使ったコーヒー豆と紙コップ、ストローの値段です。

  2. スマートフォンメーカーがスマートフォンを1台組み立てるときにかかった半導体チップとディスプレイ部品の費用です。

つまり ひとことで

売上原価とは、売れた製品を作ったり仕入れたりするのにかかった、中身そのものの費用です。

作成 2026-06-12 更新 2026-10-14 検証 2026-10-14