経済

販売費及び一般管理費(販管費)

工場で製品をつくる費用を除いた、お客さんに知ってもらい、会社を回していくための運営費です。

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  • 図 1点
  • 2026-10-13 検証

定義

たい焼きを焼くとき、あんこや小麦粉の生地を買うお金が「つくる費用」なら、お客さんを呼ぶための宣伝のぼりや店舗の家賃は「売る費用」です。販売費及び一般管理費(略して販管費)とは、製品やサービスを直接つくる工場の費用を除いて、モノを売り、会社を日々運営するために使った費用のことです。ただし、借入金の利息や法人税のように本業の外で発生する費用は、販管費ではなく別に計上します。

工場で使ったお金 vs 本社で使ったお金

唐揚げ屋さんを思い浮かべるとわかりやすいですよ。鶏肉を仕入れ、油や衣の粉を用意して唐揚げを揚げるのに使ったお金は、「製品をつくる原価(売上原価)」にあたります。

ところが、おいしく揚がったからといって、唐揚げがひとりでに売れるわけではありませんよね。配達アプリに手数料を払い、近所にチラシを配り、お客さんに唐揚げを届けてくれる配達員さんへの配送料もかかります。こうした、モノを売るために出ていくお金が販売費です。

さらに、毎月出ていく店舗の家賃、本部とのやり取りにかかる通信費、注文を管理するPOSレジのソフト代など、お店を維持するためのお金が加わります。これが会社を回すための管理費です。会計では、この2つをひとまとめにして販売費及び一般管理費と呼びます。

販管費には、具体的にどんな項目があるの?

会社の成績表である財務諸表を見ると、販管費の中にはさまざまな支出がまとめられています。もっとも代表的なのは、本社のオフィスで働くマーケティング、企画、人事、経理チームの社員の給料や賞与です。

テレビやSNSに出す広告費、新商品の発売イベント費用、商品をお客さんに届ける宅配料金や物流センターの保管料も、すべて販管費に含まれます。本社オフィスの賃借料や、社員が使うパソコンのレンタル料もここに入ります。

もう少し正確にいうと、将来の新しい技術を研究する研究開発費(R&D)のうち、その年の費用として処理した部分は、販管費に入れることが多いです。ただし、要件を満たす開発費は無形資産として計上しますし、製造に直接関係するものは売上原価に回すこともあります。結局、販管費とは会社が毎日息をして、ブランドを世の中に知ってもらうために必要な運営費すべての集まりなのです。

営業利益を左右する、ダイエットの最重要ターゲット

会社がモノを売って稼いだお金の全体(売上高)から、製品の生産にかかった原価を引くと、第一段階の利益(売上総利益)が出ます。ここからさらに販管費まで引いて残った、まさに本命のお金が、会社の本業の実力を示す営業利益です。

たとえ商品が飛ぶように売れて売上が増えても、人気タレントを起用した広告費を使いすぎたり、本社の運営費がだらだら漏れ出したりしていれば、営業利益はマイナス(赤字)になることがあります。見た目にはたくさん売れたようでも、実際には手元にお金がまったく残らないわけです。

そのため企業は、景気が悪くなると販管費のダイエットに乗り出すことがよくあります。マーケティング費用を減らしたり、不要な出張費や消耗品費を削ったりして、利益を守ろうとします。賢い投資家は、会社が販管費をどれだけ無駄なくやりくりしているかを、いつもよく見ています。

よくある誤解

誤解

会社が従業員に払う給料は、すべて販売費及び一般管理費に入る。

事実

工場で直接製品をつくる生産職の給料は「売上原価(つくる費用)」に入ります。本社の事務職や営業職のように、生産に直接関わらない社員の給料が、販売費及び一般管理費に分類されます。

日常で出会う場面

  1. 新製品のスマートフォンを知ってもらうため、テレビやインターネットにタレントを起用した広告を出す費用(販売費)

  2. 本社の企画チームや人事チームの社員に払う給料と、本社オフィスの家賃(管理費)

  3. オンラインショップで注文された服をお客さんの家まで送る宅配料金と、梱包用の箱代(販売費)

つまり ひとことで

販売費及び一般管理費は、工場の製造費用を除いて、製品を売り、会社を運営する本業の活動にかかった費用です。

作成 2026-02-16 更新 2026-10-13 検証 2026-10-13