定義
韓国で言う並行輸入とは、海外の本社と独占販売契約を結んだ正規の輸入業者とは別の輸入業者が、海外の正規店や卸売業者から合法的に商品を買い付けて国内に持ち込み、販売する方式のことです。偽物(コピー品)ではなく、同じ工場で作られた本物の正規品を、別の流通ルートで輸入する貿易のやり方です。
同じ本物なのに、なぜこんなに安いの?
海外の有名ブランドのスニーカーやバッグを買おうとすると、デパートの正規店よりネットショップのほうが数千円から数万円も安いことがよくあります。値段の差があまりに大きいと、「もしかして偽物では?」と疑ってしまいますよね。
でも、こうした商品の多くは偽物ではなく、並行輸入で入ってきた本物の正規品です。ブランド本社と独占契約を結んだ国内の正規輸入元は、本社のガイドラインに沿った広告費、デパートの出店料、専用店舗の内装費などを商品の価格に上乗せします。
一方、並行輸入業者は、海外の大型アウトレットや現地の卸売業者から、セール期間にまとめて安く商品を確保します。豪華な店舗の運営費や大規模なマーケティング費用をかけないので、正規店よりずっと安い価格で売ることができるのです。
もう少し正確に言うと:合法と違法の境目
もう少し正確に言うと、要件を満たした並行輸入は、政府が認め、通関の認証制度などで裏付けている合法的な流通方式です。韓国では1995年から、独占輸入業者が国内の販売価格を不当に高く設定するのを防ぎ、消費者の価格の選択肢を広げるために、一定の要件を満たす並行輸入が認められました。
法律上は、海外の本社や正式にライセンスを受けた工場で作られた「本物の正規品(真正商品)」に限って並行輸入が認められます。また、国内外の商標権者の関係によっては認められない場合もあります。税関を通るときも輸入申告の手続きを踏み、正規の輸入関税と付加価値税を法律に従って透明に納めなければなりません。
もし偽物を並行輸入品だと偽って売れば、関税法違反であると同時に商標権の侵害にもなり、重い刑事罰を受けます。結局、並行輸入は商品の品質や本物かどうかが違うのではなく、国境を越えてくる流通ルートと輸入の担い手だけが違うということなのです。
安ければ何も考えずに買っていいの?
値段が安いからといって、並行輸入品がいつでも正解というわけではありません。買う前に、消費者が必ず受け入れなければならない不便やリスクがあるからです。
代表的な問題が、正規サービスセンターでのアフターサービス(A/S)です。国内の正規輸入元は、自社の流通網で正式に販売した商品にだけ、無償保証や無償修理を提供します。並行輸入で買った時計や家電は、正規センターで受け付けてもらえなかったり、民間の修理店に持ち込んで修理代を全額自分で負担することになったりするかもしれません。
また、海外の現地基準に合わせて作られた商品なので、韓国語の説明書がなかったり、電化製品のプラグや電圧が国内の規格と違ったりすることもあります。ですから、値札だけを見るのではなく、アフターサービスの手軽さと値引き幅をしっかり比べてから決めましょう。
よくある誤解
並行輸入品は正規店で売っていないから、偽物(コピー品)だ。
並行輸入品も、海外の本社が作り、正式な店舗などで販売された本物の正規品です。違うのは、商品を仕入れてくる流通ルートと売り手だけです。
日常で出会う場面
デパートの正規店より30%安く、ネットのマーケットプレイスで売られている海外の有名ブランドバッグ
海外の大型スーパーから大量に輸入して、国内の倉庫型ディスカウントストアで売られている輸入コスメやサプリメント
つまり ひとことで
並行輸入とは、正規の輸入業者ではない第三者が海外の正規品を合法的に持ち込み、流通のムダな上乗せを省いて安く売る方式です。