一般常識

隠語とスラング

特定の仲間だけに通じる秘密の暗号と、親しい友だち同士が気軽にやりとりする会話のスパイスです。

  • 約3分
  • 図 2点
  • 2026-10-17 検証

定義

子どものころ、友だち同士で、ほかの人が知らない秘密の合図を決めたことはありませんか。私たちが使う言葉にも、目的や相手に応じて特別な形に姿を変えたものがあります。隠語は、特定の仲間が外の人に秘密を知られないよう、仲間内だけで使う言葉です。一方、スラング(俗語)は、改まった場ではなく日常の中で、堅苦しさをくずして面白さや親しみを添えるために広く使われる、くだけた表現です。どちらも教科書に載る標準語ではありませんが、仲間意識を固め、感情を生き生きと伝える、言葉の大切な表現方法です。

隠語:部外者を寄せつけない、仲間だけの秘密の暗号

子どものころ、友だちとメモを回すとき、ほかの人に気づかれないよう文字を暗号に置き換えた記憶があるはずです。隠語は「隠す」の字を使うとおり、部外者にわからないようにする秘密性が最大の特徴です。昔、山参(野生の高麗人参)を探す山参採り(韓国語で심마니〔シンマニ〕)は、山参を「심(シム・山参)」と呼んで場所を隠し、見つけると「심봤다!(シムボァッタ・見つけたぞ!)」と叫びました。市場の商人が客に内緒で原価と利益をやりとりした言葉も、代表的な隠語です。

現代でも、隠語はさまざまな集団で使われています。ゲームのプレイヤーが、相手チームに知られずに作戦を共有するために作った言葉がその例です。ただし、病院の医学用語の略語のように、秘密よりも速く正確に意思疎通することが目的の言葉は、「専門用語」として隠語と区別することもあります。

このように隠語は、大事な情報を外から守る盾の役割を果たします。同時に、その言葉を知る者同士に強い絆と一体感を感じさせる、特別な鍵にもなってくれるのです。

スラング:堅苦しさをくずして感情を伝える、みんなの話し言葉

俗語(スラング)の「俗」は「世俗」の俗で、世間の人が日常で気楽に、ときに荒っぽく交わす言葉を指します。隠語のように意味を固く隠すのが目的ではなく、大衆のあいだに広まって使われるくだけた表現です。「뻥치다(ポンチダ・ほらを吹く)」「열받다(ヨルバッタ・頭にくる)」「대박(テバク・すごい、大当たり)」のように、胸の内の感情をストレートに強く出したいとき、自然に口をついて出てきます。

スラングは、堅い言葉づかいの垣根を越えて、会話に生き生きとした活力と親しみを吹き込みます。改まらなくてよい親友同士で、ほどよくスラングを混ぜると、お互いの心の距離が一気に縮まることもあります。

ただし、スラングは、公式な発表の場や目上の人を敬うべき場では、軽く、あるいは失礼に見えることがあります。感情をおいしく伝えるスパイスですが、状況と相手に合わせて使い分ける分別がどうしても必要です。

もう少し正確にいうと:隠語がスラングに進化する過程

隠語とスラングは、完全に分かれた別々の島ではありません。特定の集団の中だけでひそかに通じていた隠語が、放送やインターネットに乗って外の世界へ流れ出すと、誰もが気軽に使うスラングに変身することもあります。

たとえば、賭場で他人の勝負に割り込むことを指した「꼽사리(コプサリ・割り込み)」や、バスの車掌が運賃の一部をこっそり抜き取ったことで知られる「삥땅(ピンッタン・ピンハネ)」のような言葉は、いまでは日常のスラングになりました。さらに歳月がたって言語生活にすっかり定着すると、韓国語の辞書に載り、まれには標準語として認められることさえあります。

結局、隠語とスラングは、ただ遠ざけるべき悪い言葉ではありません。時代の流行と大衆の感情を映しながら、韓国語を絶えず新しくしていく、生きている言葉の発電所なのです。

よくある誤解

誤解

隠語とスラングは、どちらも言葉を壊す悪い表現なので、絶対に使ってはいけない。

事実

公式な場や礼儀が求められる場では避けるべきですが、隠語もスラングも、集団の絆を強め、感情を豊かに伝える自然な言語現象です。時間がたって大衆に広まり、れっきとした標準語として認められることもあります。

日常で出会う場面

  1. オンラインゲームで、相手チームに気づかれないよう味方だけで決めて使う作戦用語は、隠語の例です。

  2. 友だちと話していて、とても気分がいいときに「대박(テバク・すごい)」や「완전 쩔어(ワンジョン チョロ・めちゃくちゃヤバい)」と叫ぶ表現は、スラングにあたります。

つまり ひとことで

隠語は仲間の秘密と結束のための暗号で、スラングは堅苦しさをくずして感情を伝える、大衆の日常語です。

作成 2026-04-21 更新 2026-10-17 検証 2026-10-17