定義
デジタル機器やインターネットを活用し、特定のオフィスに縛られず、さまざまな都市や国を自由に移動しながら働く人のことです。「遊牧民(ノマド)」のように一カ所に定住せず拠点を移しながらも、オンラインで仕事を継続する現代的なライフスタイルを指します。
カバン一つにオフィスを詰め込んで旅立つ人々
毎朝同じ満員電車に乗り、決まったビルの決まったデスクへ出勤する日常を思い浮かべてみてください。多くの会社員は、会社が指定した物理的な空間で一日の大半を過ごします。
しかし、リュックにノートパソコンと充電器を詰め込み、沖縄の海辺のカフェやバリ島の宿で一日の仕事を始める人たちがいます。彼らは空間の境界が消えた仕事場で、自分が働く場所と時間を主体的に選んでいます。
カフェやコワーキングスペース(複数の人が共有する仕事場)だけでなく、移動中の新幹線の中や海外のホテルのロビーも立派なオフィスになります。どこにいても任された仕事さえきちんと仕上げればよいため、一つの場所に留まらず、旅するように移動しながら暮らしています。
なぜ地球の裏側からでも仕事ができるのか?
かつては書類を紙で直接手渡しし、顔を合わせて対面で会議しなければ仕事が進みませんでした。しかし、高速インターネットとクラウドサービス(ネット上のサーバーにデータを保存・共有する仕組み)が普及したことで、働き方は劇的に変わりました。
今では、リアルタイムのビデオ通話アプリやチャットツールさえあれば、チームメンバーが異なる大陸に散らばっていても、まるで同じ部屋にいるかのように作業を進められます。ソフトウェアエンジニア、翻訳者、デザイナー、Webマーケターのように、成果物をデータファイルで納品できる職種において、リモートワークという技術的な可能性が大きく広がったためです。
そのおかげで、仕事のために大都市の高い家賃を払い続ける必要がなくなり、物価が安い都市や自然豊かな環境を求めて移動し、生活費を抑えながら豊かに暮らす工夫もできるようになりました。
より正確に言えば:毎日がバカンス気分というわけではない
SNSの写真を見ていると、エメラルドグリーンのビーチでパラソルの下に寝そべり、カクテルを片手に優雅にパソコンを開く姿がよく目に留まります。しかし、それは表面的な幻想にすぎず、実際には徹底した自己管理と緊張感が求められる過酷な日常でもあります。
日差しが強い屋外では画面がほとんど見えず、Wi-Fiの電波が不安定なら大事な締め切りやオンライン会議を台無しにしてしまうリスクがあります。時差がある国のクライアントや同僚と仕事をする場合は、夜中に起きて作業しなければならないといった不規則な生活リズムにも耐えなければなりません。
また、いつでも契約が終了する可能性のあるフリーランスや個人事業主が多く、雇用の安定性が低い点や、慣れない土地での孤独感、ビザ(滞在許可)の取得といった課題も自力で解決する必要があります。つまり、自由な移動の裏には、強い責任感と自らを律する厳格な規律が欠かせないのです。
よくある誤解
デジタルノマドは、毎日観光を楽しみながら遊んで暮らしている人たちだ。
働く場所が変わっただけで、本業をこなして継続的に収入を得なければならない正真正銘の労働者です。締め切りを守り、綿密なスケジュール管理ができなければ生活を維持できません。
日常で出会う場面
タイ・チェンマイのカフェで、日本の会社のWebサイトのコードを修正するエンジニア
ヨーロッパを列車で旅しながら、出版社に納品する原稿を執筆してオンラインで送る翻訳者
つまり ひとことで
デジタル機器とインターネットを駆使し、場所に縛られず遊牧民のように移動しながら働く現代のワーク&ライフスタイルです。