定義
週5日働く標準的な勤務スタイルから離れて、4日だけ働き3日休む働き方のことです。 単に休みを1日増やすだけではなく、集中度を高めて労働時間を減らしつつ、これまでと同じかそれ以上の成果を出すことを目指します。
少なく働くのに、なぜ成果は同じなのでしょうか?
一日中デスクに座っているからといって、一日中ずっと最高の集中力が続くわけではありません。疲れがたまると、ぼんやり過ごす時間や、必要以上に長引く会議など、ムダな時間が増えていきますよね。
週4日勤務制の核となる考え方が、「100-80-100の原則」です。給与はこれまでの100%を保証し、勤務時間は80%に減らし、生産性はこれまでの100%以上を維持するという公式です。
実際に、2022年にイギリスで約60社が参加した6か月間の試験プログラムでは、多くの従業員がバーンアウトが減ったと答え、参加企業の売上もおおむね同じ水準を保ちました。アイスランドでも、公共部門で働く人の週あたりの勤務時間を35〜36時間に減らした実験で、ほとんどの職場が成果を維持したと報告されています。ただし、自分から手を挙げた職場が参加した実験なので、どの会社でも同じ結果になるとは言いにくいです。
もう少し正確に言うと:職種ごとに適用の仕方が違います
週4日勤務制は、すべての会社で「毎週金曜日にみんなで休む」という意味ではありません。同僚同士で休みの曜日を分けて、交代で休む方式もあります。月曜から木曜まで1日10時間ずつ詰めて働く圧縮勤務型もありますが、これは総労働時間(週40時間)はそのままで、勤務日だけを4日にまとめる方式です。労働時間を減らす100-80-100モデルとは別の方式です。
ただ、すべての職場に同じように導入するのは簡単ではありません。ITの開発や企画などの事務職は、仕事の進め方を変えて時間を減らせますが、工場の生産ラインや病院の救急室、飲食店のような現場の職場は、人がその場にいなければならない絶対的な時間が必要だからです。
こうした現場の職種に週4日勤務制を導入するには、追加で人を採用する必要があり、企業の人件費の負担が増えます。結局、職種間の恩恵の格差や人件費の上昇をどう解決するかが、制度を広げるための核心的な課題です。
社会全体には、どんな経済的変化が起きるでしょうか?
週末が3日に増えると、個人の暮らしだけでなく、国の経済の流れも変わる可能性があります。賛成する側は、増えた余暇の時間によって、旅行や文化活動、外食といったサービス消費が増え、内需が活気づくと期待しています。
通勤の回数が週1回減ることで、道路の渋滞や交通部門の炭素排出が減るとみる見方もありますが、増えた余暇の移動で効果が相殺されるかもしれないという指摘もあります。仕事と育児を両立しやすくなり、親のキャリア断絶を防ぐ社会的なセーフティネットの役割も期待できます。
結局、週4日勤務制は、単に休みの日を決める問題を超えて、仕事中心だった社会の構造を「ワークライフバランス」中心に作り変えようとする、大きな経済的実験だといえます。生産性やコストへの影響をめぐっては、さまざまな見解があります。
よくある誤解
週4日勤務制を導入すると、働く日が減るのだから、必ず給料も下がる。
週4日勤務制の基本モデル(100-80-100)は、給与を減らさずに労働時間だけを減らす制度です。集中度を高めて労働生産性を維持することで、これまでと同じ給与を支払うことを目指しています。
日常で出会う場面
2022年にイギリスの約60社が参加した試験プログラムが終わったあと、大多数にあたる56社が週4日勤務制を続けることにしました。
一部のIT企業では、月曜日や金曜日を全社休業日に指定し、優秀な人材を引きつけるための福利厚生として活用しています。
つまり ひとことで
給与を減らさずに勤務日を4日に減らし、疲れを軽くして集中力を高めることで生産性を保つ、職場改革のモデルです。