定義
韓国の労働基準法において、働く人と雇用主があらかじめ合意して労働契約書に定めた労働時間のことです。1日に何時間、週に何日働くかを時間割のように書き込んでおく「コマ(枠)」のようなものです。実際に職場に滞在した時間ではなく、このようにあらかじめ約束した時間が給与計算の基本となります。
学校の時間割にある授業時間とよく似ています
教室の後ろに貼られた時間割を思い浮かべてみましょう。月曜日は6コマ、水曜日は5コマというように、授業を受ける時間が決まっています。掃除当番で残ったり、補習を受けたりする時間は、このコマの外にある時間です。
職場にも同じような時間割が存在します。書類に「月曜日から金曜日まで、1日8時間」といった形で、働く時間をあらかじめ決めておきます。このようにあらかじめ働くことを約束して取り決めた枠こそが所定労働時間です。
時間割に書かれていても、授業時間ではない時間もありますよね。お昼休みがまさにそうです。職場でも、ご飯を食べたり休んだりする休憩時間は自由に使える時間なのでこの枠から外され、給与も発生しません。
ですから基準は「職場に何時間いたか」ではありません。「働く約束をした時間が何時間か」が基準になります。朝9時に出勤して夕方6時に退勤しても、そのうち1時間が休憩なら、約束した枠は8時間になります。
なぜこの「枠」が給与計算の基本になるのでしょうか?
時間割のコマ数が決まって初めて、1か月の授業が合計何時間になるかを数えられます。給与も同じです。月給は、約束した枠の時間に、有給として扱われる週休時間まで足した時間をベースに決められます。
逆の計算にも使われます。月給を時給に換算するときや、受け取る賃金が最低賃金を下回っていないか確認するときも、すべてこの週休時間を足した時間で割って計算します。週40時間の労働を約束した場合、韓国では月におよそ209時間が基準となります。
枠の外にはみ出すと、計算が変わります。約束を超えて働いた時間には、相応の手当が別途つきます。時給の5割以上を上乗せして支払う割増賃金は、1日8時間・週40時間という法定の上限ラインを超えた延長労働(残業)に対して発生します。これは常時5人以上の労働者がいる職場のルールであり、5人未満の職場にはこの割増義務はありません。ただし、同じ職場の通常の労働者より短い時間で働く短時間労働者の場合、5人以上の職場では約束した枠を超えて働いた分だけでも割増がつきます。枠の内側か外側かによって計算が大きく分かれるのです。
また、1週間に約束した時間が15時間以上で、その週を皆勤した場合は有給の休日(週休日)が1日与えられ、その日に支払われる賃金を「週休手当」と呼びます。そのため、契約書のこの枠があいまいになっていると、その後に続く給与や手当の計算が次々とずれてしまうのです。
もう少し詳しく見てみましょう
時間割には、もう一つ大切なルールがあります。1つの学期に入れられるコマ数に上限があるように、約束として取り決めることができる時間にも上限が定められています。1日8時間、週40時間がその上限ラインです。18歳未満の年少者の場合は、1日7時間、週35時間と天井がさらに低く設定されています。
この上限ラインと、私たちが話してきた枠は同じ意味ではありません。上限ラインは「ここまでしか設定してはいけません」という天井であり、所定労働時間はその天井の下で実際に合意して埋めた枠のことです。
そのため、1日4時間・週20時間と取り決めた人の枠は20時間になります。天井より少なく設定することは自由ですが、天井を超えて取り決めることはできません。天井を超えて働く場合は、合意に基づく延長労働として別途扱われ、成人であれば通常週12時間までに制限されています。
最後にもう一つ。この枠はあくまで約束であるため、その日その日に実際に働いた時間とはずれることがあります。遅くまで残業した日は枠の外の時間が生じ、早く帰った日は枠が埋まりません。給与計算はこの時間割からスタートしますが、多く働いた時間は別途加算され、働かなかった時間は差し引かれることがあるのです。
よくある誤解
職場に滞在した時間のすべてが所定労働時間である。
ご飯を食べたり休憩したりする時間は差し引かれ、約束の時間を超えて働いた分は枠の外の時間として別途数えます。事前に書類で取り決めた約束の時間だけがこの枠に含まれます。
法律で定められた1日8時間が、すべての人の所定労働時間である。
8時間は所定労働時間として取り決めることができる上限(天井)です。この天井を超えて働く分は、合意による延長労働として別途扱われます。その天井の範囲内で1日4時間や5時間と短く約束した場合、その人の所定労働時間は約束したその時間になります。
日常で出会う場面
朝9時に出勤して夕方6時に退勤し、昼休みが1時間ある場合、1日の枠は8時間として数えます。
週末だけ1日5時間ずつ週2日働く約束をした場合、週の枠は10時間となり、有給の週休日は発生しません。
つまり ひとことで
あらかじめ働くことを約束して書類に定めた時間の枠であり、給与や手当を計算するときの基準線となる時間です。