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海底ケーブル

海の底深くに敷かれ、世界中の大陸を一つにつなぐ超高速の光ファイバー高速道路です。

  • 約3分
  • 図 2点
  • 2026-10-12 検証

定義

大陸と大陸の間の海底に敷設され、世界中のインターネットデータや音声信号を光の速度で送る有線通信ケーブルです。国際インターネット通信(トラフィック)の95%以上が、空の人工衛星ではなくこの海の底のケーブルを通って行き来しています。

海の底を走る巨大な光の通路

スマートフォンで海外の動画を見たり、海外サーバーのウェブサイトにアクセスしたりするとき、信号は空中を飛んでいるわけではありません。そのほとんどは、海底に静かに横たわる細い線を伝って、一瞬で地球の裏側まで届いています。

海底ケーブルの中には、髪の毛ほどの細さのガラス繊維(光ファイバー)の束がぎっしり詰まっています。このガラスの芯(コア)に向けてレーザー光を放つと、光が外側の層との境界面で全反射を繰り返しながら、驚くべきスピードでデータを運んでいきます。

光を利用する光通信のおかげで、大容量の写真や4Kの高画質動画も、ほんのわずかなタイムラグ(遅延)だけで海を越えることができます。私たちが毎日使っているグローバルなインターネットは、巨大なクモの巣のように張り巡らされた海底の通信網の上で成り立っているのです。

宇宙の衛星よりも海の底のケーブルが速い理由

国際的なインターネット通信といえば、宇宙に浮かぶ人工衛星が担っていると思われがちです。しかし実際には、国際データの95パーセント以上を海底ケーブルが一手に引き受けています。

最大の理由は、圧倒的な通信速度とデータ容量にあります。従来の静止衛星は約3万6000キロメートルもの上空を往復しなければならないため、信号が届くまでに時間がかかり、天候の影響も受けやすいのが難点です。低い軌道を回る低軌道衛星によって遅延は短縮されつつありますが、伝送容量や費用の面ではまだケーブルにかないません。一方、海底ケーブルなら宇宙まで上り下りする必要がなく、海の底を最短距離で進むため、静止衛星に比べて遅延がはるかに少なくなります。

さらに、ケーブルたった1本で人工衛星何機分もの膨大なデータを運べます。コストの面でも、海底にケーブルを敷くほうが、無数の衛星を宇宙に打ち上げるよりずっと経済的で安定しているのです。

もう少し詳しく:網やイカリから守る仕組み

海の底にケーブルをただ放り込んでおくだけでは、通りかかる船のイカリ(錨)や漁船の網に引っかかって切れてしまう恐れがあります。実際の断線事故の大部分は漁業活動や船のイカリが原因であり、まれに海底地震や地滑り、海の生き物が原因となることもあります。そのため、ケーブルの心臓部である光ファイバー自体は極めて細いものの、その外側を何層もの鋼線(スチールワイヤー)や防水プラスチック、銅パイプなどで頑丈に包んで保護しています。

もう少し詳しく言うと、水深によってケーブルの太さが変わります。船の行き来が多く、漁網が届きやすい浅い沿岸部では、腕ほどの太さがある強化ケーブルを海底の土の中に埋めます。一方、そうしたリスクが少ない水深数千メートルの深海では、ホースほどの比較的細いケーブルをそのまま底に沈めています。

数千キロメートルもの海を渡るうちに光信号が弱まるため、ケーブルの途中に信号を増幅する中継器(リピーター)も設置されています。万が一ケーブルが切れてしまった場合は、専用のケーブル敷設船・修理船が出動し、海底からケーブルを引き揚げて一本一本つなぎ直すのです。

よくある誤解

誤解

海外とのインターネット通信は、主に宇宙の人工衛星を経由して行われている。

事実

実際の国際インターネット通信の95%以上は、海の底に敷かれた海底光ケーブルを通じて光の速度で送られています。衛星は主に山間部や離島、船の上など、ケーブルを引くのが難しい場所での補助手段として使われています。

日常で出会う場面

  1. 海外のサーバーにあるコンテンツを視聴したり、アメリカにいる相手とビデオ通話(Web会議)をしたりするとき、太平洋の底にある海底ケーブルを利用しています。

  2. 海外の株式取引を行ったり、世界中のプレイヤーとオンラインゲームを遊んだりするときに、高速で安定した通信速度を維持してくれます。

つまり ひとことで

世界中の大陸間の海底に張り巡らされ、地球規模のインターネットデータを光の速度で結ぶ光ファイバー通信線です。

作成 2025-05-25 更新 2026-10-12 検証 2026-10-12