定義
暗い部屋でまぶしい蛍光灯の代わりに落ち着いたスタンドライトをつけるように、目に入り込む画面の光を抑えるため、背景を黒や濃いグレーなどの暗い色に切り替える画面表示方式のことです。白地ではなく暗い色を基本の背景にし、文字やアイコンを明るい色で表示します。暗い場所でのまぶしさを和らげ、スマートフォンのディスプレイの種類によってはバッテリーを長持ちさせる効果もあります。
目に入り込む光の量をグッと減らしてくれます
暗い部屋で急にスマートフォンをつけたとき、あまりのまぶしさに目が痛くなった経験は誰にでもあるはずです。普段使っている明るい画面(ライトモード)は、白い背景全体から強い光を放ち、その上に黒い文字を載せて見せる仕組みになっています。これはまるで、目の前に置いた大きな照明パネル越しに文字を読んでいるようなものです。
ダークモードはこの関係を正反対にし、黒い画用紙に明るい文字を書くような表示に変えてくれます。画面の大部分を占める背景が暗くなることで、目に入ってくる光の総量が劇的に減るのです。
そのため、暗い場所ではまぶしさが抑えられ、より快適だと感じる人が多くいます。ただし、ダークモードが目の疲れ(眼精疲労)そのものを軽減するかどうかについては、まだ確実な科学的根拠がなく、研究結果も分かれています。
より正確に知る:ディスプレイの種類によるバッテリー消費の違い
ダークモードにするとバッテリーが長持ちすると聞いたことがあるかもしれません。しかし正確に言えば、この節電効果は使っている端末の画面の種類によって大きく異なります。
多くのスマートフォンで採用されている有機EL(OLED)ディスプレイは、数百万個もの小さな電球(画素)がそれぞれ自ら光を放ちます。この画面では、黒を表示する際に黒い絵の具を塗るのではなく、その部分の電球を完全に消灯します。光らない画素は電気をほとんど消費しないため、バッテリーを節約できるのです。ただし、画面の明るさが高く、背景が完全な漆黒であるほど節電効果は大きくなります。普段の明るさや濃いグレーの背景では、期待するほど差が出ないこともあります。
一方で、背面の大きなバックライトが常に点灯している液晶(LCD)ディスプレイは、黒を表示するときもライトを消さず、光を遮るだけです。そのため、液晶画面の端末ではダークモードにしてもバッテリー節電効果はほとんど期待できません。
常にダークモードにしておくのがベスト?
ダークモードが誰にとっても、どんなときでも快適というわけではありません。日差しが強い屋外や、照明が明るい昼間のオフィスなどでは、かえって文字が読みにくくなることがあります。
周囲が明るい場所では、画面への光の反射によって暗い背景と文字のコントラストが低下し、視認性が落ちてしまいます。また、暗い背景を見るときは瞳孔が広がるためピントが合いにくくなり、特に乱視のある人は白い文字の輪郭がぼやけてにじんで見えることがあります。
そのため、昼間や明るい場所では背景が明るい通常モードを使い、夜間や薄暗い場所ではダークモードに切り替えるなど、周囲の環境に合わせた使い分けが最も快適な方法です。
よくある誤解
ダークモードにすれば、どんな端末でもバッテリーが長持ちする。
画素を個別に消灯できる有機EL(OLED)ディスプレイでのみ節電効果が得られ、画面の輝度が高いほどその差は広がります。バックライトが常に点灯している液晶(LCD)ディスプレイでは、バッテリー消費の違いはほとんどありません。
日常で出会う場面
夜、部屋の明かりを消してベッドでメッセージやマンガを見るときにダークモードにすると、まぶしさが大幅に抑えられます。
スマートフォンの設定で「日の入りから日の出まで」自動的にダークモードに切り替わるようスケジュール設定ができます。
つまり ひとことで
ダークモードは背景を暗くしてまぶしさを和らげ、有機EL(OLED)画面では画素を消灯してバッテリー消費まで抑えてくれる表示モードです。節電効果は画面の輝度が高いほど大きくなります。