定義
韓国の金融規制で使われる、1年間の収入のうち借金の返済に出ていくお金がどれくらいかを表す比率です。正式名称は総負債元利金返済比率で、これを縮めた英語の略称がDSRです。韓国の銀行はこの数字を見て、お金をさらに貸すかどうかを判断します。
年収という器から流れ出る水
収入を大きな器だと考えてみましょう。1年のあいだにその器にたまる水が、自分が稼ぐお金です。そのうちの一部は、毎月借金を返すために外へ流れ出ていきます。
流れ出る水が器の半分を超えると、暮らしが苦しくなります。急にまとまったお金が必要になったり、仕事が不安定になったりすると、すぐに危うくなってしまいます。だから、新しくお金を貸す側も、まずこの割合を測ります。
計算は割り算ひとつです。1年間に返すべき元金と利息を足して、その年の収入で割ります。年収5,000万ウォンの人が1年に2,000万ウォンを返すなら、この比率は40%になります。
数字が大きいほど、収入のなかで借金が占める場所が大きいという意味です。その分、新しく借りられる余裕は小さくなります。
元金まで、そして借金のすべてをいっしょに数えます
この計算には特徴が2つあります。ひとつは、利息だけでなく元金までいっしょに数えること。もうひとつは、住宅を担保にしたローンだけでなく、信用ローンやカードローンまで集めて見ることです。
以前使われていた基準は、住宅担保ローンの元利金と、そのほかのローンの利息だけを数えていました。そのため、短い期間で返さなければならない信用ローンが何件あっても、数字にはあまり表れませんでした。
今の基準は、返すべきお金をもれなく足します。だから複数の銀行に分けて借りる方法では、限度額を増やせません。
返す期間も、数字を大きく左右します。同じ金額でも、長く分けて返せば1年に出ていく元金が減り、比率は下がるからです。ただし、期間が長くなったぶん、利息を払う年数もいっしょに増える点は考えておく必要があります。
もう少し正確に言うと、担保ではなく収入を見ます
もう少し正確に言うと、この比率は返済する能力を測るものさしです。家の値段や担保の価値を測るものさしではありません。担保を見る基準は別にあります。
だから、収入を証明する書類が大切になります。実際に稼いでいるお金が書類で示せないと、収入が低く扱われ、限度額もいっしょに減ることがあります。高価な家を担保に出しても、収入が少ないと限度額に余裕が出ない理由です。
適用範囲はローンごとに違います。金額の小さいローンや、政策上必要な一部のローンは計算から外されることもありますし、クレジットカードの物品の分割払いのように、はじめから含まれない項目もあります。基準となる比率や例外は時期によって変わるので、実際の限度額は取引のある銀行に直接確認するのが確実です。
このものさしを置く意味ははっきりしています。返せる分だけを借りるようにして、家計と金融機関がいっしょに揺らぐことを減らそうというものです。
よくある誤解
DSRは利息の負担だけを見る基準だ。
利息と元金を合わせて計算します。そのため、短い期間で返さなければならないローンがあると、比率は大きく上がります。
ローンを複数の銀行に分けて借りれば、限度額を増やせる。
複数の場所で借りたローンを合算して計算するので、分けて借りても比率は変わりません。
日常で出会う場面
同じ金額を借りても、返す期間を長くすれば、1年に出ていく元金が減って比率が下がります。
信用ローンやカードローンが残っていると、住宅担保ローンで借りられる金額がそのぶん減ります。
つまり ひとことで
DSRは、1年間の収入のうち元金と利息の返済に回る割合を測った比率で、この数字が借りられる限度額を左右します。