定義
エネルギーは新しく生まれることも消えてしまうこともなく、形を変えながら移り変わっていきます。ある物に熱を加えると、その熱は物の中にたまるか、外に向かって仕事をするのに使われます。たまった分と使われた分を足すと、最初に加えた量といつも同じになります。
お小遣い帳はいつもぴったり合います
今月のお小遣いに5万ウォン(約5,500円)をもらったとします。文房具店で3万ウォン(約3,300円)使うと、財布には2万ウォン(約2,200円)が残ります。使ったお金と残ったお金を足すと、最初にもらった金額にちょうど戻ります。
お金は途中で勝手に増えたり消えたりしないからです。どこかへ場所を移しただけで、合計はずっと同じです。だから帳簿が合わないときは、書き忘れた項目から探しますよね。
エネルギーも、このお小遣い帳と同じ動き方をします。鍋に火で熱を加えると、その熱は水の中にたまったり、ふたを押し上げる仕事に使われたりします。一部は熱として周りの空気に逃げていきます。入ってきたエネルギーは、たまるか、仕事や熱として出ていくかのどちらかで、なくなることはありません。
そこで物理では、調べる対象をひとつの財布のように決めて計算します。その財布に入ってきた熱、財布から出ていった仕事、財布の中に残った分を並べて書くのです。3つの欄を埋めると、帳簿は必ずぴったり合います。
燃料なしで働く機械がない理由
お小遣いを1円ももらわずに、使うだけの財布を想像してみてください。数日はもつかもしれませんが、いつかは底をつきます。入ってくるものがなく、出ていくだけの財布はありえません。
燃料を入れなくても延々と仕事をし続けるという機械を、永久機関と呼びます。これは、お小遣いなしで使い続ける財布と同じ話です。取り出して使うエネルギーをどこかから受け取らなければ、車輪を回して仕事をさせることはできません。
永久機関をうたう装置を分解してみると、たいてい隠れた入金項目が見つかります。あらかじめ巻いておいたゼンマイだったり、内側と外側の温度差だったり、目立たないように入れた電池だったりします。帳簿を最後まで突き合わせると、空いていた欄が埋まります。
だから新しい永久機関の発明品が出てくるたびに、人々はまず入金欄を探します。エネルギーが入ってくる場所が本当になければ、その機械は外に向かって仕事を続けられません。つまり、仕事をし続ける装置があるなら、どこかに入金欄が隠れているのです。
もう少し正確にいうと
もう少し正確にいうと、帳簿が合うからといって、ばらまいたお金を簡単に集め直せるわけではありません。お小遣いを町のあちこちに1円玉ずつばらまいたら、合計は変わらなくても、取り戻すのはとても大変です。
エネルギーも同じです。自動車が走ると、燃料が持っていたエネルギーは、タイヤや空気、道路へと摩擦熱になって散らばります。総量は変わらないのに、もう一度集めて使うのが難しい形に変わったのです。
そのため、このルールだけでは、変化がどちらの向きに進むのかは決まりません。帳簿が合う道が2つあるとき、実際に起こるのはどちらなのかは、別のルールが教えてくれます。
もうひとつ付け加えておくことがあります。原子核が分裂したり合体したりする変化では、質量もエネルギーの一形態として一緒に書き込む必要があります。この分まで帳簿に入れれば、ルールはそのまま成り立ちます。
よくある誤解
エネルギーは使うとなくなるから、節約しなければならない。
エネルギーはなくならず、形が変わるだけです。私たちが節約したいのは総量ではなく、仕事をさせやすい形でまとまっているエネルギーです。
技術がもっと進歩すれば、いつか燃料なしで働く機械も作れる。
漏れ出す分を減らすことはできます。しかし、入ってくるエネルギーなしに仕事だけを出し続ける機械は、帳簿が合わないため作れません。
日常で出会う場面
手のひらを素早くこすり合わせると温かくなるのは、腕を動かすのに使ったエネルギーがなくなったのではなく、摩擦によって熱へと姿を変えたからです。
電気炊飯器は電気を熱に変えてご飯を炊き、その熱はさらにご飯やキッチンの空気へと移って散らばっていきます。
つまり ひとことで
エネルギーは生まれも消えもせず形を変えるだけなので、エネルギーを受け取らずに外へ仕事をし続ける機械は作れません。