定義
会社が事業で稼いだ利益の一部を、株を持っている株主に分けて支払うお金です。株を高く売って差益を得る方法と並んで、株式投資で定期的な現金収入をつくる代表的な収益の形です。
共同出資のお店でボーナスを分ける仕組み
友だちとお金を出し合って、小さな町のカフェを一緒に開いたと想像してみてください。一年間がんばってコーヒーを売り、家賃、豆の仕入れ代、電気代、スタッフの給料をすべて払っても、口座にはしっかり純利益が残りました。
残った利益のうち一部は、来年のための予備費や新しいコーヒーマシンの購入資金として取っておきます。残りのお金は、お店を開いたときに出資した割合どおりに、友だちと自分で分けることにしました。
株式市場でもまったく同じことが起きています。株をたった1株でも買った人は、その会社の立派なオーナーである株主(持ち分を持つ人)になります。
会社が事業をうまく回して利益を残したとき、会社を信じて資金を出してくれた株主に、持ち分に応じて利益を分けるお金が、配当金です。
配当金はいつ、どうやって受け取るの?
会社は、年に一度開かれる株主総会や取締役会で、1株あたりいくら配当を出すかを慎重に決めます。配当を年に一度まとめて出す会社もあれば、アメリカの企業や一部の韓国企業のように、3か月ごと(四半期配当)に小分けにして出す会社もあります。
配当金を受け取るには、「配当基準日(日本でいう権利確定日)」という決められた日に、実際に口座で株を持っている必要があります。韓国株は、買ってから実際の受け渡しが終わるまで2営業日かかります。そのため、基準日の2日前までに株を買っておかないと、株主名簿に自分の名前が載りません。
もう少し正確にいうと、配当を受け取る権利がなくなる権利落ち日(配当落ち日)になると、株価が理論上は配当金の分だけ下がる「配当落ち」という現象が起こります。この日以降に買った人は配当をもらえないので、その権利が抜けた分だけ株の値打ちが減るわけです。実際に現金が口座に入る日は、これよりあとです。韓国の決算配当は、株主総会の決議から1か月以内に支払うことになっていて、基準日から数か月後に入ることもあります。つまり、株価が下がる日と、会社の金庫からお金が出ていく日は別なのです。実際の下げ幅も、税金や売り買いの勢いの影響で、配当金とぴったり同じにはなりません。
稼いでいる会社なら、どこでも配当を出すの?
とてもよく稼いでいる会社だからといって、必ず多くの配当を出すわけではありません。特に、日に日に急成長しているIT企業やバイオ企業は、利益が出ても配当をほとんど出さないことが多いです。
こうした企業は、稼いだお金を株主に配るより、人工知能の研究や最先端の工場づくりにもう一度つぎ込むほうが、将来のためにずっと得だと考えます。株主のほうも、いま少しの配当をもらうより、企業が猛烈に成長して株価そのものが何倍にも跳ね上がることを期待しています。
反対に、すでに市場でしっかり地位を築いている金融会社、通信会社、電力会社などは、利益を再投資するよりも、株主へ安定して還元する方針をとります。事業モデルがすでに安定しているので、現金を株主に返すことで投資家を集めているのです。
よくある誤解
配当をもらっても株価はそのままだから、完全にタダで得られる収益だ。
配当を受け取る権利がなくなる権利落ち日には、その権利が抜けた分だけ株価が調整される「配当落ち」が起こります。ですから配当金はタダのお金というより、会社の価値の一部を先に現金で切り分けて受け取っているものに近いのです。
配当をたくさん出す株が、いつでも最高の投資先だ。
配当が多いということは、新しい成長の機会に投資していないという意味かもしれません。会社が急成長して株価が何倍にも上がるほうが、大きな利益になることもあります。
日常で出会う場面
銀行の株を1年間持っていたら、決算後に1株あたり2,000ウォンの現金配当が口座に振り込まれました。
アメリカの有名な飲料メーカーの株を買っておき、3か月ごとにきちんとドルで四半期配当を受け取りました。
つまり ひとことで
配当金とは、会社が稼いだ純利益の一部を、持ち分に応じて株主に分ける利益の分配金です。